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ハードボイルド的ライヴ

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 狭い階段を上がりドアを開けると、大音響が耳に飛び込んで来た。
ステージでは何人かの知人が演奏をし、レプリカントの様な白人の男が歌を叫んでいた。目の前でリズム・ギターをかき鳴らしている友人がこの日のライヴに招待してくれたのである。
知人の女性に同伴を願い出ると 彼女は快く、承諾してくれた。
彼女と私はカウンターに立ち、ビールを飲んでいた。
曲の合間に彼女が言った、
「私はあなたを愛している訳ではないけれど、こう云った所にあなた独りを行かせる事は到底 出来なかったの」
「アン・ハ」
「こんな場面にあなたを置くのは大学の講議に園児を行かせる様なものだわ。」
「この中に イートン校を出ている奴が居るとは思えない。」
「そう云う意味ではないのは判っている筈だわ」
彼女はビールをちびちび飲んでいた。
「出来る? 腕を突き上げたり、音に合わせて身体を動かしたり・・・。」
私が言った、「あるいは狩りを楽しんだり、焚火をしたりする。」
彼女が暗い照明の下で首を振っていた。
「とにかく、あなたはこう云う所を独りでは楽しめない筈だわ」
「その点は認めるよ」
バンドが次の曲を演奏し始めた。残念なから「I'll See You In My Dreams」ではなかった。彼女の云う通り、私はここに居るべきではないのかも知れない。
私は周囲を見渡した。
誰もがステージに魅入っている訳ではない。
何人かはせかせかと携帯電話に夢中になっている。
人々の中で、私はだんだん彼女がキャンディ・スロゥンに見えて来た。
”今度はしくじるなよ,キッド” 判っている。
その後数曲を演り、知人のバンドはステージを降りた。
私が言った、「義理は果たしたよ。」
「そう言うと思ったわ」
私達は人々をかき分け店を出た。
「人種が違うのよ」 静かになった階段で彼女が言った。
「違う、同じゲィムだ。ルールが違うだけなのだ。」
私はグッと親指を押し出して言った。
彼女は既に階段を降りきっていた。
私はサムズ・アップした手をそそくさとポケットにしまい込み、彼女の後を追った。

お顔の知れた皆様へ・・・これは「ネタ」でありギャグであり、風刺を欠いたパロディに過ぎません。その辺 よろしく。

| 酔いどれの誇り日記 | 14:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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