レンタル屋さんに行っても最新作のコーナーはほぼ素通りする。
正直云ってもぅ、最近の銀幕には殆ど興味が湧かないのである。
もちろん”昨今の映画はダメ”などと言うつもりは更々なく単に好みの問題でしかない。私にとっては最新作をいち早く観ることより、過去に観たものを再検証したり、自分が映画に興味を持ち始めた頃以前の、今だ未見の作品を探すことの方が遥かに楽しいのである。
で、「黄金の七人」(1965年)
(〜解説・goo映画〜)発見。
DVDじゃなくビデオだが、こんなのが捜せは置いてあるのが地方の個人レンタル店のいい所でもある。

冒頭,お〜お懐かしやアルマンド・トロヴァヨーリ(音楽)のスキャット!この前これをTVで観たのは30年くらい前か。ロッサナ・ポデスタ嬢もお元気でしたか?(当り前)相変わらず挑戦的な瞳と小振りでプリッとした唇、ホクロが悩ましい。ファム・ファタル振りとベタなエロっぽさはよく”峰不二子の原型”と言われますが実際の所過去に原作者モンキー・パンチ氏にそんな発言があったんだろか?
(かなり昔にはなるが何かの雑誌の特別号で、”不二子は現在の女優さんで云えば真野響子さんのイメージ”とか言っておられたのは憶えておるんだが・・・。ま容姿はさて置いて、「俺(オレ)不二子」はもっと鉄火肌の女性であり少なくとも、いかな目的成就の為とは云え愛してもいないオトコに何年もぶら下がってはいまい,と考える。計画的で非常に頭が良い女性だが、先の見えにくい犯罪計画に乗るくらいなら自分が銃を取る,それが「俺不二子」なのですね。)
ロッサナ嬢の黒レース柄のボディ・スーツ等々、見えそで見えないファッションは、ビデオなど無いぶっつけ本番の当時は多分私も目をギンギラさせて見ていた筈たが、コレはやはり”子供の憧れる大人の女性”ですな。同じイタリアの女優さんなら「青い体験」のラウラ・アントネッリ嬢の崩れた色気の方が今見ても惹かれる。
(ラウラ,あの頃は色々と世話になったネ)司令塔”教授”ことフィリップ・ルノワ氏は今だ私には繊細な久米宏氏にしか見えない。
クマゴローみたいな実動部隊六人のまとめ役ガストーネ・モスキン氏は今だ私には頭を刈ったトム・ウェイツ氏にしか見えない。
コメディー・リリーフのジャン・ピエロ・アルベルティーニ氏(ガス管閉めたり電話の修理人になったりするアウグスト役)は今だ私には間の抜けたリノ・ヴァンチェラ氏にしか見えず。
新しい発見もあった。中盤登場する見覚えのある面構えの車、調べてみると「フィアット ムルティプラ」だと云う。どう見ても後ろ向きに走っているとしか見えないのが可愛らしい。ヤマタケ氏風の無国籍JAZZ的音楽,漫画的な盗みのテクニック,不二子のモデル,おまけにフィアットと来ればアニメ旧「ルパン三世」を彷佛とする条件は揃っているしそう云った御意見も多くお聞きするが「俺ルパン」的にはまた少し違うのですね。
(私がルパンのお話に持っているイメージはもっと乾いている。常に犯罪と云う暗い世界が舞台であり、それは仮に世界中を股に掛けた展開であってもどこか閉塞感が漂っている。何処に行ってもマカロニ・ウェスタンに出て来る無法地帯然とした匂い。加えてどんなにドタバタがあったとしてもルパンと云う男の背負った宿命やらニヒルな面が影を落とした世界。それに比べてこの「黄金の〜」はスコーンと抜けていて明るい。(ブルース・リーとジャッキー・チェンの違い,と言ったら解り易いだろか?)裏切りはあっても苦悩とは殆ど無縁の世界である。故に私にはこの映画からルパンの世界をイメージすることは出来なかった。)
昔の映画を観る時、シャープさに欠ける古い映像を「味わいがある」,または昨今のハリウッド映画に比べれば地味なアクション描写をイコール「渋い」と勘違いしてしまう危険性は常にある。その辺りは紙一重で私自身、明確な線引きが出来ない。この映画も”ダ〜ダバダ〜♪”と云う音楽を聴いて気恥ずかしくなったり、教授の扱うロボット・ハックみたいな機械にモノごっつ時代を感じて入れ込めなかったり、感じ方は人それぞれでありましょう。ただやはり、未見の方は一度御覧の事。

”コレって中々オシャレでないの?”となればエンディング直後の続編「続・黄金の七人 レインボー作戦」(左図)がお待ちしております。
私の近所のレンタル屋さんには「続〜」は無し。なのに実質的には本作品とは繋がりのない三作目「新・黄金の七人 7×7」は有ったりしてこの辺がまた、地方の個人レンタル店の嬉し悲しい所だったりする。「マッド・マックス」は有るのに「〜2」がない,代わりに「マッド・ストーン」が置いてあるみたいな状況。(または「ファンタ・グレープ」は有るのに「〜オレンジ」がなく、「ファンタ・ピーチ」が置いてある理不尽さである。)「新〜」は教授もロッサナ嬢も登場せず。ガストーネ・モスキン氏以外の主要メンバーも一新され、設定は全くの別物。一昨目ではメンバーそれぞれのニック・ネームの頭文字を「A」で統一していたがこちらは「B」になっている。四作目 「黄金の七人 1+6 エロチカ大作戦」に到っては何故”黄金の七人”と云う冠名を付けたのかも謎のお色気ホーム・コメディ。昔 シリーズ続編と信じて夜中のTV放映観た時はビックラこいた。ロッサナ・ポデスタ嬢にイカれた人にはお薦めです。
「黄金の七人」、何やら”楽しいだけの映画”的な紹介になりましたが人生の教訓もある。それはいかな犯罪世界に置いても”ヒトを信じる事の素晴しさ”である。(嘘ウソ)
※最左上「黄金の七人」の画像及びリンク先のDVDは、2007年6/29発売の最新刊ではありません。